「自治体標準文書分類表」人事異動や機構改革に左右されない!

1979年から24年間にわたり、全国の自治体ファイリングシステムをコンサルタントした経験に基づき、標準となる機能分類方の文書分類と、あるべき保存年限を作成いたしました。

自治体文書分類・管理を取り巻く状況

電子自治体が実現しようとしています。ワンストップサービスやノンストップサービスと同様に、文書管理システムの導入も盛んです。文書の起案・決裁の過程から電子化しようとしています。文書がペーパーレス化されると保存場所が重要です。誰もが分かりやすい分類にしておかなければ紙文書以上に探しにくくなります。
情報公開条例の改正が進んでいます。総務省の発表によると平成15年4月1日現在、3,260団体中2,937団体が条例を制定しています。「何人も」請求する「決裁・供覧の手続き終了前」の「保管文書に限らず過去文書」を、2週間以内に検索する必要があります。
市町村合併が平成17年を目指して進められています。さらに、政府の地方制度調査会は人口1万人に満たない町村を「小規模町村」と位置付け、合併を促進していこうとしています。これまで異なる組織や事務を統一する必要があります。文書分類もその一つです。

「自治体標準文書分類表」CDの利点

  • 「自治体標準文書分類表」CDがあれば、貴市区町村のご担当者が全国標準の文書分類を作成できます。
  • 手におえない場合は、ファイリングのコンサルタントがヒアリング・調査に基づき貴市区町村に適応した文書分類を作成いたします。
  • 「自治体標準文書分類表」=機能分類※1なら事務に精通していなくても、機構改革があっても、分類を変更する必要がなく、誰でも探しやすくなります。
    文書分類を「積上げ方式※2」で実施している自治体は、人事異動が2、3年ごとにあると、事務に精通するまでに異動になり、文書分類が未完成なままになっていませんか?組織どおりの文書分類「組織分類※3」の場合、機構改革の都度、分類を変更する場合があり、旧組織の文書が探せないケースもあります。

    ※1 機能分類とは現在の組織にとらわれず、事務・事業を本来の機能に分けて分類する方式です。
    ※2 積上げ方式とは全庁的に割付けせず、組織単位に積上げて分類する方式です。
    ※3 組織分類とは現在所属している組織ごとに分類する方式です。
>>電子入力代行サービス、ファイリングシステムコンサルティングも承ります<<

「自治体標準文書分類表」の特徴

●バランスを考慮した文書分類

大分類は11分類。中分類と小分類は12分類まで。できるだけ10分類までになるよう平均化しました。また、大中小分類は「割り付け分類」、その下位の細分類は「積上げ分類」になっています。大中小分類は全国の自治体で使える標準分類で、細分類はその地域の特徴が生かせるようにお使いいただけます。

●標準文書種類を記載

分類表だけではどの書類をどの分類に当てはめればよいか分からないことがあります。そこで「標準文書種類」を加えました。具体的な文書名やファイル名を掲載しましたので、誰でも分類できますし、ファイルの作り方の参考にもなると思います。

●あるべき保存年限を記載

法定保存年限が定まった文書は法定年限どおりに、法定保存年限が定まっていない文書は行政と住民双方の立場より決定しました。保存年限は最短の年限が記載されています。地域によっては部分的に延長されてもよいと思いますが、それ以外はこの案に沿った保存年限に決めればよいでしょう。
【適正な保存年限の必要性】
情報公開には保存年限の概念がありません。国の情報公開法の第2条には「(中略)行政機関が保有しているもの」と書かれています。市役所も新たに条例を改定しているところでは約9割が過去の文書も公開にしています。つまり法律で5年保存と決まっている文書を10年保存していると請求があればすべて公開しなければなりません。
永年保存は「住民の生命と財産と権利に関わる文書」に限ればよいのではないでしょうか。戸籍簿や地籍図、土地の境界確認書などです。自治体の庁舎や建築物などの公有財産は、永年保存ではなく30年保存としておき、30年経過して財産が存続していれば延長すればよいと思います。もしも、歴史的に残したい財産であれば、行政文書ではなく歴史文書として永年保存に切り替えればよいでしょう。

●電子文書管理システムにも応用可能

文書分類は文書ファイリングだけでなく、今導入を計画されている電子文書管理システムにも応用できます。文書ファイリングの分類を電子文書管理システムのサーバにディレクトリとして保存すれば、全職員が迷わずに保存したり検索ができます。

●富士通製書庫管理システム「Digital Archive」と連携

当協会が推奨する富士通製の書庫管理システム「Digital Archive」ではこの文書分類と同じ分類(廃棄年限も含む)がスムーズに入るよう設計されていますので、短期間で導入が可能です。利用者はWebブラウザから文書を参照できます。大分類/中分類/小分類などの分類と画面が一致していますので簡単に目的の文書を見つけ出せます。誰もが簡単に操作できるシンプルなファイリングシステムです。

FDOSのファイリングコンサルタントのご紹介

●20年を超えるコンサル実績

1979年から文書管理のコンサルティング業務を開始。20年を超える実績を積み重ねています。その間中央官庁から自治体、さらに民間企業も多くの業種のコンサルティング実績を持っています。

●日本の文書管理をリード

1997年、社団法人日本経営協会が「ファイリング・デザイナー検定制度」を創設。文書管理の資格制度ができました。教科書の執筆やテスト問題の作成を担当しました。この教科書が日本の文書管理の標準になっています。

●文書管理から電子ファイリングまで

1983年に2ヵ月間渡米して研修を積んだ結果、マイクロフィルムの基礎から電子ファイリングのコンサルティングにまで手を広げてきました。OA時代の専用電子ファイルを知っており、パソコン時代になった今でもこの知識が生かせます。

●法定保存年限に強い

1999年「法定保存年限デジタル活用法」を出版。これまで日本になかった法定保存年限を網羅した図書です。保存年限だけでなく、権利の時効が消滅する期間、罰則規定、電子化が認められている文書についても掲載しています。

●市町村の文書分類に強い

2002年12月に市役所向け「全国標準文書分類表」と「全国標準分類基準表」を作成しました。これまで組織ごとに分類していたものを機能別に分類することによって、機構改革があっても市町村合併があっても変更する必要がない分類が完成します。

自治体向け文書管理